フィリピンという国は7,641の島から成り立っている。ルソン島、ビサヤ諸島、ミンダナオ島の3つの主要な島群に分かれており、そのうち人が住む事ができる島は2,000島だと言われている。
ひゃぁ~スッゲ~と思うだろう、しかし日本の方が実はもっとすごいのである。
日本は島国といわれるが、「島に住んでいる」という意識は少なくとも私にはなかった。九州、四国、北海道、そして本州も言われてみれば「島」だが、今でも日本が「島国」という意識というか、認識というか、「島にすんでいる」という物が私の中でははない。
データを見てビックリしたが、日本という国は岩のような小さい島から、人が生活している島まで、国土地理院んが定めた「島」という規定に当てはまるもの、14,125島で構成されているということだ。実はこれまで島の数は海上保安庁が発表してきており、1987年の発表の時点では6,852島であったが、2023年の国土地理院の発表でこの数が改訂されたようだ。
と、うんちくはさておき、BayBay2日目は、Island Hopping Tourだ。これも旦那くんの「奥さんおもてなし」プランの一環 (笑)。さすが島が有名なビサヤ諸島!名前が無いようで有る島を4つ、ボートで訪れるツアー。途中の島でBBQの昼食。
あとからネットで調べてみると、セブ島やボロカイ島のように、観光地ではないレイテ島のIsland Hopping Tourはプライベートツアー。アピド島、ディギョ島、マハバイノパカン島、ヒモキラン島の4つの島をちょこっちょこっと巡る半日くらいのボートのツアーで、セブ島やボロカイ島のツアーのように、商業化された観光地とは違い、手つかずの自然な島々を体験できるということである。
実はこのツアーは、旦那くんが義理母と数年前に帰国した時に親戚一同で行ったツアーで、今回は是非私を連れて行きたかったらしい・・・が・・・ここで問題発生!っていうか、これは旦那くんの頭の中で発生した問題。
旦那くんがこのIsland Hopping Tourに行ったときは、親戚一同参加だったので、ボート一隻まさにプライベートツアーだった。クーラーボックスにランチのBBQで焼く材料を詰め込み、島でBBQをしたという。 これ二人でやる?となったらしい。
そして、Island Hopping Tourの今日、じゃぁ~ん!親戚ご一同様車の前で集合!またしても、ワゴン車2台でワチャワチャと賑やかに出発!
なんだかいいじゃん!この中に80代と70代後半のおばぁちゃん二人も含まれている。もちろんアラ家族は全員参加、Omacに住むホワンと彼の奥さんは、前日の夕食会の後、そのまま家に泊まり、二人も参加。総勢12人。ちょうどボートの定員数!
フィリピン人はとにかく笑う!何がそんなに面白いのだがわからないが、私もつられて笑う。太陽の下で笑う。サイコーじゃん!
そうこうしているうちに、Island Hopping Tourのボート乗り場に到着、60歳以上はシニア(シニアカードを持っていないとダメだけど)は無料、おばぁちゃん達は大騒ぎ!「私達無料よ!無料!」と(笑)。学生割引もありで今回、この対象となったのはエーベリン、アーキム、そしてジーエー。

しかし・・・どこからボートが出るの?というくらい何もない。まさに商業化されていない、もう本当に・・・何もないところ。そこにニコリともしない男性二人、無言で私達を見ている・・・ん?あれ?あのボートで行くの?そうなの?と思っていたのは私だけで、みなさんボートに向かって当たり前のように歩き出し、ニコリともしていなかった男性は、私達のランチが入ったクーラーボックスをボートに運び、なんのアナウンスも説明もないいまま、無言で出発(笑)。


ボートをよく見ると、なんだか手作りのようだ。カヌーのちょっと大きめのボートの両脇に竹を渡してロープで上手に繋いでいる。



良くわからないけど、なんだか楽しい。島の周辺に近づくと、二人乗りの小さなボートが釣りをしている。(あ~釣りもできるんだぁ)なんて思いながら通り過ぎる。
最初の島に着く、ちょこっとビーチを歩く、ボートに戻る。次の島に着く、ちょこっとビーチを歩く、ボートに戻る、次の島に着く、ちょこっとビーチを歩く、ボートに戻る、そして次の島に着く・・・ん?なんだか屋根がある所にテーブルとベンチがあるぞ!?ここか?ランチのBBQをやるところは!?
グレンは慣れた感じで売店のような建物に入っていく、そこで「今日の魚は何?」みたいなことを聞いている。その日はカマスみたいな魚しかないらしい。もうじきもう少したったら太刀魚が入って来るかも、みたいなことを言われている。
ん?そうか、あの小さいボートで釣っていた魚はここのBBQの具材のためなのね!超新鮮じゃないの!
BBQは個々のテーブルでやるのではなく、この売店で注文して、そこで調理してテーブルに持ってきてくれるというシステムらしい。
魚が焼けるまでの間、私達は海にうかんだり、ビーチをブラブラしたり。そこでなんとなく気がついたのだが、海に囲まれた島で育ったフィリピン人の女性は泳げない(笑)。義理母も泳げない、一緒に来たおばぁちゃん達も泳げない。
アーキム、ジーエーは泳ごうともしない。
ゴーグル持参の旦那くんと私だけ泳いでいる。遠い昔、YMCAで水泳を子供たちにちょこっと教えてた私は、エーベリン泳ぐ練習してみたい?と聞いてみた。エーベリンは笑み満面で「うん!」と答えた。
エーベリンは私のゴーグルをつけて、昨日あったばかりの日本のオバサン、いやいや、エーベリンにはグランマと呼ばれているので、おばぁちゃんとミニ水泳教室。蹴伸びを教える、エーベリンも楽しそうだ!7歳のエーベリンは一生懸命に蹴伸びをやっている。楽しい!良い感じに楽しい!
後ろの方でまた大きな笑い声がする。振り返るとおばぁちゃんが、サングラスをかけて、ちょっと気取って水に入ってきた。その入水の姿がコミカルで、みんなが笑っている中、おばぁちゃんはさらに気取って・・・すると水に足をとられたのか、バランスを崩して水の中でひっくりかえってしまった。といっても浅瀬、膝位の水位。バタバタともがいている。みんな大笑い。
そろそろお腹が減ってきたんだが・・・私達のランチはまだ来ない。売店が込んでいるわけではない。だって私達しかいないんだもん。と思っていたら、アラがクーラーボックスを開け、持って来たご飯や副菜を出し始める。するとあの無口なボートの運転手さんが、また何もじゃべらずにつぶ貝の親戚みたいな貝とグリルでこんがりと焼けた魚を持って来た。やったぁ~ランチタイムだ。




島にいる、猫とワンコがやってきた。ひと昔前の日本のように、犬猫はなんでも食べる。鶏の骨は縦に避けて内臓を傷つける可能性が高いからダメとか、魚の骨も刺さるからダメとか、そういうのが全く関係ないようで、みんなドンドンあげちゃっている。ワンコも猫も上手に食べている。たくましい!
暫くすると、他のグループの船が島に着いた。(へ~やっぱり来る人いるんだぁ)と思っていたら、なんとグレンの知り合い!向こうもビックリ、グレンもビックリ。
彼らと入れ違いに、私達は帰路へ。良かった!楽しかった!・・・・台風は進路を変える事なく、接近している中、この日はボートが出せる位に波がまだ穏やかだった。本当にラッキーだった。
私達のセブ島の旅は、実は本当にラッキーが続いたのである・・・