台風接近の中、私達を乗せたSuper Catは無事にOrmocに到着した。

旦那くんは4回目、私は初めてのOrmocである。フェリー乗り場には旦那くんの親戚一同が出迎えに来てくれていた。スゴイ!従妹家族、おばさん、どこかで繋がっているらしい親戚、総勢8名!
旦那くんの親戚の繋がりがどうもよくわからない。彼が姪っ子と呼ぶアラは、どう探っていっても従妹。紹介されるおばさん達も、どう繋がっているのか彼に聞いても説明ができない。そしてなぜか、「おじさん」がいない。みんなおばさん。
日本みたいに、近所の人や、友達のお母さんを「おばちゃん」と呼ぶのと同じなのか?それともどこかで血が繋がっているのか?
親戚一同は2台のワゴン車で迎えに来てくれていた。一人はOrmocの人だが、あとの7人は、旦那くんの実家、そう今回の宿となる場所Ormocから約48Km南にあたるBayBayからである。
始めて会う、旦那くんの親戚一同に囲まれ、ワァ~ワァ~と車に乗り込み、BayBayに向かう途中に、アラの携帯がなる。
するとアラの声が驚きの声に変わり(セブアノ語でも、声のトーンでわかる)どうしたのかと思いきや、なんと
「House is on fire!」
ナヌゥ~!!火事?家が火事なの?どういう事?火事って?
旦那くんに聞いても、親戚の繋がりもはっきりわからないし、家の事もよくわからないが、アラが住む家は、旦那くんが幼少期、祖父母そして伯母さんに育ててもらった「実家」である。彼の祖父母が亡くなり、伯母さんも亡くなった今は、旦那くんの母親の名義となっている。アラは旦那くんのお母さんの弟の娘(だから従妹なはずなのだが・・・)、両親を早くに亡くし、この家で祖父母、そして伯母さんの手伝いをしながらずっと家を守ってくれている。家はBayBayの街のド真ん中にあり、田舎とはいえ、まぁまぁ便利なところである。その家が火事!?
彼の実家は、昭和の日本にもあったような(今でも商店街とかに残っているような)・・・長屋的建物。家や店が繋がっているが、個々に家主が居る。そこの角の一角が、お母さんの名義の家。一階にアラ夫婦が生活する場所と、アラと旦那さんのグレンが営むレストランがある。2階がリビングルームとダイニングエリア。そして子供たちの部屋がある。3階が旦那くんや旦那くんのお母さんが帰った時に使う部屋がある。という感じだ。お隣さんも親戚。ここの土地(建物)はかつて、旦那くんのお爺さんが所有していて、後に親戚一同に相続したという事だ。
そして今回、私達はその3階の部屋に泊まる事になっている。そこが火事!?
私の頭の中では、まだ見たことのないその「家」から黒煙が立ち上り、ボゥボゥと火柱が吹き上げている光景がグルグルと・・・
すると、ずっと携帯で連絡を取り合っていたアラが「大丈夫鎮火した!」と。しかし、私はまだプスプスと煙をあげながら、放水によって濡れた建物を想像していた。
家に着いた!消防車が停まっているいるが・・・どこが火事!?

そして旦那くんも何事もなかったように、荷物を出し始めた・・・だから・・・どこが火事?

消防隊はまだ家の前に居るが、火が出ていた形跡が全くない。話を聞いてみると、電線から発火し、アラのレストランの従業員のティンティンくんが屋根に上り、消火器で火を消し止めたということである。そしてその火事の原因となった電線を見ると・・・

ぎゃぁ~マジか?っていうかセブ島でも、電線がこんな感じだった。いやいやこれはいかんだろう?でももうフィリピン全体がこういう感じらしい。
周りを見渡すと、消防車だけが「何かあったらしい」事を物語っているが、人々は普通。アラは「うちに消火器があって良かったわ」と、やはり何事もなかったように普通である。
家の入るドアを開けると・・・娘のアーリン、レストランの従業員が「Welcome!」と花束を持って出迎えてくれ、壁にはなんと!Welcomeのサイン。噂には聞いているアンクルアートの嫁が来る!ということで、こんなバッサバサなオバサンが来るのを心待ちにしてくれていたそうだ。感謝!でも待てよ、ちょっと前には火事騒ぎが・・・それなのにみんな普通・・・っていうよりか、もう笑顔で私達を迎えてくれている。


そして3階の部屋へ・・・暑い・・・電線が焼けてしまったということで、エアコンは当然つかない。携帯も充電出来ない。まぁ仕方がないな、火事だったわけだから。
部屋に荷物だけ置いて、旦那くんとアラと私は近くの銀行へ向かった。旦那くんの口座のInformationの更新が2年毎に必要であるらしい。
40分くらい銀行に居たのだろうか?用事が済んだので家に戻ると、なんとエアコンが稼働しているではないか!?えぇ~スゴイ。
そしてもっとすごいのが、直したのが電力会社とか電気屋さんではなく・・・火事を消し止めた、あのティンティンくん!
更にもっと驚きなのが・・・アルミホイルで直したと。え~それってヤバくない?どういう事よ?
でも驚いているのは私と旦那くんくらいで、みなさん「普通」。
果たして私がこの「普通」に馴染んでいけるのであろうか?いや、もうこうなったら「朱に交われば赤くなる」だ!良くも悪くも交わった方が勝ちだ(笑)。