昭和生まれの私達は時代の移り変わりを「愕然」とする程感じるが、「今」の世代の人たちにとって、Internet, SNS、携帯電話は生活の一部で当たり前のことなんだろう。
仕事上の立場的(ポジション)の考慮や、手に負えない位広がってしまう友達の輪に終止符をつけるためにSNSは辞めた友達も何人かいるが、私にとってのSNS(FacebookやInstagram)は、日本に居る友達との大事な「綱」なのである。
今回の帰国で、プチ同窓会を企画できたのもFacebookのおかげであった。
それが・・・
日本に居る友達のFacebook, Messengerのアカウントが次から次へと乗っ取られる事件が昨日発生した!
怖いし、腹ただしい。なんでこんなことをするのか?何が面白いのか?何が目的なのか?
私は友達とMessengerでやり取りした直後に送られてきたメッセージが(ん?怪しい・・・)と思い、返信をしないでおいた。怪しいと思ったのは、数週間前に彼女のFacebookの投稿で、「アカウントが乗っ取られました!」という投稿があったからだ。
すぐに他の手段で彼女にMessengerが乗っ取られているんじゃない?と送ってみたが、その間に同じメッセージを受けた人達から「アカウント乗っ取られました!」と投稿が続出。どうやらあの怪しいメッセージに返信してしまったようだ。
その後、彼女から「乗っ取られた・・・」と連絡が来た。
彼女がメッセージの主ではない事が確認できたので、私はMessengerのサイトからすぐに彼女のサイトがHackingされた事をリポートした。
幸いにして、私のアカウントが乗っ取られた形跡は今のところないが、携帯のアプリはアンインストールしておいた。といってもアカウントを削除したわけではないので、何の意味もないわけだが・・・
Facebookのヘルプセンターの「Facebookの利用」から「ログイン、リカバリー、セキュリティ」に行くと、「不正にアクセスされたアカウントを復旧する」と、対処法が出ている。
Facebookも大きくなりすぎているので、どこまでしっかりと出来るのか不安になる。というのは、以前私達がトラブルにあった時には何の対処もしてくれなかった・・・というかそういう窓口がなかったのである。
アメリカのFacebookにはMarketplaceというのがあって、まぁ日本でいうメルカリやジモティーみたいなサイトなんだけど、数年前にこのサイトに、旦那くんが貸家の情報を「他」の賃貸を扱うサイトに出していたところ、完コピされ悪用された事があった。
これはFacebookのアカウントが乗っ取られたのではなく、家の貸家情報が他のサイトから完コピされ、全く違う人物のFacebookのアカウントに「貸家」として掲載されていたのである。それも家が他のサイトで掲載している賃貸価格よりめちゃめちゃ安い値段で!
たまたまFacebookをみた知り合いが、家が所有している物件だと知っていたので、「借りたい」と直接連絡をくれたことから、この事が発覚したので、ラッキーといったらラッキーだったのかもしれないが・・・私達にとっては大事件である!
まずはこの掲載を取り下げなければ、とFacebookに連絡を取ろうとしたが、Facebookはすべてフォーマット化されたのシステムでの処理で、「人」と連絡する術が全くなかった。
結論、使われた「アカウント」自体が私達の物ではなく、いくら掲載されている情報が私達が所有しているものだと、その「フォーマット」を通して通報しても返ってくるのは「Facebookのアカウントは正当なものである」としか返って来ず、最終的には解決されるどころか、うちの旦那くんのアカウントがフリーズされてしまった。
公共のSNSトラブルを通報する機関もフォーマット化されたインタネットでの通報。実際にその賃貸物件がある地元の警察にも相談はしたが、直接金銭的、人的被害があったわけではないので、何もできないということだった。結局何も解決されなかったのである。
私達は取り敢えず、出来るだけの事をしてみたが、残念ながら被害者がでてしまった。Marketplaceで貸家物件を探し、手付金まで支払ってしまった人がでてしまったのである。
私はこの賃貸物件に興味がある人間に扮し、このサイトのオーナーに問い合わせをしてみた。すると全く違う州(テキサス州)の電話番号に連絡をして、手付金を支払うようにいわれた。
私はFacebookのProfileをチェックしてみた。実際にこのアカウントの持ち主らしい。本人、家族、友達の写真もチェックしてみた・・・う~ん、ちょっと危ない感じの人達・・・見た目で人を判断してはいけないが、一言でいったら、まぁ裕福な感じではないわな。
最終的に、私がこの物件の持ち主なんだけど、あんた誰?って聞いてみた。さらに警察にもすでに通報してあるし、州のSNSトラブルを処理する機関にも連絡をしてある事を伝えたら、直ぐに文章からもわかるような慌てた様子で、「私達も騙された、この賃貸の情報をFacebookで掲載したらお金がもらえると言われが、まだ一銭も支払われていない。だから私も被害者だ」というではないか。この人物が本当の事を言っているのかどうかはわからないが、どうやら主犯はこの電話番号の通りテキサス州にいるらしいが、もしかしたら組織的に行われている犯罪かもしれない。、
もうこれは明らかに詐欺、犯罪である。人を騙してお金を取る。
しかし大きすぎるアメリカ、このような小さいトラブル、特にSNSのようにサイバー事案に関するトラブルは取り扱ってくれないのである。
被害にあった人は、若いカップルで、$800を手付金としてもう送ってしまったということであった。
便利だけれど、一度トラブルに会うと、なかなか復旧するのが大変なSNS。そしてなんていっても拡散が早く、その域が世界中だというのがスゴイし怖い・・・
しばらくはSNSから遠ざかることを決めたのであった。