幸い家の母は今のところ、時々「ん?」というところが出てきたが、普通の会話もできるし、自分で考える力もまだ残っている(笑)。本人の承諾がしっかりと取れるうちにある程度準備をしていった方が良いと思うが、いつ「ありゃ!ついに来ちゃった?」という日が来るかわからない。
さてさてどこからどうやって始めよう・・・
アメリカだと「Power of Attoney」(略してPOA)という委任状がある。まぁ色々と種類はあるのだが、このPOAを作成するのは比較的簡単である。アメリカの場合、POAを作成し、公証人(Notary)がその文書の正当性を確認し、それを提示する人物の本人確認をし、認証するだけで良い。更にアメリカはNorary Public といって、弁護士ではなく、Nortary の資格を持った民間人が公証人として、作成された文書が法的効力があるもので、それを提出した者が本人であるという確認をする事ができるので、費用も比較的安い。
私が銀行に勤めていた時に、このNotaryもやっていた。銀行の場合、認証する書類の種類が限られていて、例えば銀行の口座をもっている人が高齢で、自分で判断が出来ない時、また病院等に入り、自分で銀行の手続きが出来ない時に提出されるPOAを認証することは出来たが、遺言書のような書類は受け付ける事はできないといったような制限があった。ちなみに殆どの銀行は、口座をもっているお客さんであれば、このNotaryのサービスは無料である。
私は先ず最初にこの委任状を取ろうと思った。母にも説明し、何かあった時、また今回のように入院して自分で手続きが取れない時に、妹か私が代理人として手続きができるように委任状をつくろうとした・・・が・・・日本だと結構面倒な手続きだという事が判明!
日本はアメリカのようにNotary Public制度ではなく、「公証制度」(ラテン系諸国もこの制度らしいが)なので、文書の認証、宣誓供述書、また公正証書の作成は職務権限とされ、公証人は依頼者から手数料を受け取り、自営業として公証役場を運営している、独立した事業ということだ。
さてどうする?こういう時は司法書士さんを探すのか?それとも・・・
すると友達が「市役所とかでもやってくれるよ」というではないか。それではさっそく・・・と町役場に向かった。