なんだか変じゃない？アメリカ・・・

アメリカでは「宗教」の話と「政治」の話は話題にしない方が良いといわれている。まぁどこの国でも同じなのかもしれないけれど、自分の主張を強くアピールしない、そして場合によっては、自分とは別の考えにも一応聞く耳をもつ日本人（・・・最近は大分変ってきているが）と比べると、アメリカ人は自分が信じている事を、ガンガン相手にも押し付けて来る。（まぁ本人たちは良かれと思ってやっているのだろうが）

私はいわゆる無宗教者であるし、日本でどのように神教、仏教が広まったか、今まで関心も持たなかったし、勉強もしたことがなかった。だからもしかしたら間違っているかもしれないが、西洋人（ポルトガル人やアメリカ人、う～ん、イギリス人もだろうな）は自分たちの信じる神が全てで、その神の教えを広めていく事を率先して行い、日本人に神教、仏教があるという事はおかまいなく、彼らにしたら日本人を救うためにキリスト教の布教に命をかけて専念していたように思われて仕方がない。アメリカでもキリスト教を布教していく事がベースとなった映画が結構ある。でも神教や仏教を布教していく様を描いた映画は（アジアの映画ではあったような気もするが）あまり覚えがないし、あってもあまり残酷なシーンがあったのは思い出せない。まぁここではアメリカの話ということで、話をあまり広めるつもりはないが、宗教戦争はまさに価値観の違い、考え方の違いから起きた戦争で、お互いに一歩も引かず、収拾がつかない状態になっている国も今の時代になってもまだ存在している。

ここで私見。アメリカ人は自分の信じている事について、相手がどう思おうと、何を信じようとお構いなく、ガンガン来る(笑)。悪気があるわけではないことはわかるが、相手に間髪を入れさせず、とにかくどれだけ良いか、素晴らしいか、時によってはあなたが信じている物はよろしくないとまで、とにかくガンガン来る。

そこで冒頭にもどるが、アメリカで会話をする時には、特に意見の分かれる・・・というかより強く信じる傾向にある宗教と政治についての話題はタブーとなっている。そしてこれらを話の題材にしてしまった事によって、友情を壊したり、商談をダメにしたり、これはけして大げさではなく、殺人にまで至ってしまうことだってある。

アメリカの政治界は荒れている。日本の報道をみると「エェェェ！？こんな風に受け入れられているの！？」とビックリする。日本という国からみたら、アメリカの民主党と共和党のどちらが日本に有利かという視点が報道にも影響しているのだろうと思うが・・・

とまぁ、「宗教」と「政治」関連の話はタブーとするために、あえて触れない（触れないんかぁ～い）。

このブログで何が伝えたいのかというと・・・今年の大統領選のことである。私はどちらをサポートしているかということは、あえて言わないが、今日のニュースで「トランプ前大統領の出馬の資格が最高裁判所で下りた」という事だ。これはコロラド州でトランプ氏の大統領選の候補者と認めないという判決を最高裁判所が覆したということである。

去年、夏と秋に帰国をして気になったのが、このトランプ氏の色々な問題については、日本ではほとんど報道されていないことに少し違和感すら感じた。だから今回のこのニュースが日本で報道されたとしても、そんなに驚くことではないのかもしれない。

しかし私は現地アメリカであまり聞きたくもないが、耳に入って来てしまう政治がらみのニュースの中で生活をしている。だから「そんな人でも大統領になれるの！？」とおったまげてしまうのである。

アメリカという国は、外国人がちょっとした犯罪を犯した場合、即、国外追放になり、再入国すら難しくなってしまう。外国人には厳しい国である。（メキシコからぞろぞろと不正入国者が入って来てしまう件は、アメリカ政府、そしてメキシコという国が関わっているのでややこしいから、触れません）。

それがこのトランプ氏、過去のレイプ事件で罪を問われ、起訴されている。さらに巨額の脱税の罪にも問われ、起訴されている。そのうえ2020年の国会襲撃の責任も問われている。また国のマル秘情報を大統領任務が終わった後にも自宅に保管し、または紛失し、その責任も問われている。

234年の歴史の中でも起訴された大統領は、このトランプ前大統領が初めてである。それも起訴されたのは、1件ではない。彼は5ヶ月の間に4件もの刑事事件で起訴されているのである。

１００歩譲ったとしても、火のない所に煙は立たないわけで、やはり起訴されてしまうような疑いをもたれる「何か」があるのだと思う。

そんな人でも大統領候補になれる、そして彼をサポートする人がものすごい勢いで増えている…

例えこれがトランプ氏でなくても、起訴をされてしまうという「何か」がある人間が大統領候補になれるアメリカ、なんか変じゃないか？

もし、もしトランプ氏が無罪となった場合でも、これだけの疑いがもたれる行動がある人間が、アメリカ大国の最高責任者となることに、アメリカ国民は不安を持たないのだろうか？

レイプに関しては明らかに被害者がいる犯罪である。脱税も人を傷つけてはいないが犯罪である。やっていい事と悪い事の判断が出来ない・・・というか少なくても私の持っている道徳心では、これらは良くない事だと思っている、そんな人物にアメリカという大国のリーダーをまかせられるのか？

私は日本人が学生が酔っ払って、騒ぎを起こしてしまい、それだけで強制送還されてしまったのを見ている。外国人にはメチャメチャ厳しいアメリカ。でも犯罪歴を持つかもしれない人間が大統領候補になれるアメリカ。なんだか変だと思うのは私だけであろうか？