41年ぶりに訪れたセブ島についてblogに綴っていたのだが、台風25号(カルマエギ/ティノ)が11月4日にセブ島・レイテ島が属するビサヤ諸島を直撃した!
最大風速150km/h、最大突風即205km/h という想像がつかない破壊力を持った台風だ。この台風の直撃はビサヤ諸島に2番目に高いレベルの暴風警報が発令された。
この台風についての情報を知ったのが10月26日。直ぐにレイテ島の旦那君の親戚に連絡をした。「大型台風が接近して、レイテ島を直撃するコースなので、安全対策を取ってね」と。すると、「そうだ、台風が接近してるんだった、大丈夫準備します」と返事があった・・・が・・・準備って?
私達が滞在していたときも、台風がやってきて、停電や断水があったが、日本のように窓やドアに板を打ち付けたり土嚢で家や建物を土砂や雨水の流入を抑えるような事はやっていなかったが・・・
そして11月に入り、いつものように何となくFacebookを見ていると、「えっ!?」というVideoの投稿が。Port of Bay Bayのゲートのブースが破壊されているではないか!!
海も真っ茶色に変わり、荒々しく水面を叩きつけている。旦那くんが幼い頃に通った古い教会はしっかりとその姿を保っているが、「ワァ~」といいながら、歩いた市場は跡形もない。
セブ島はもっと酷い。家々は泥水にすっかりと浸かり、屋根しかみえない。セブ島に住む旦那くんのお母さんの友達が写真を送ってきた。屋根の上からだ。家は見えない。泥水と屋根と、その屋根の上に座り込む人々・・・

フィリピンだけではないが・・・貧富、権力の差が大きい国々では汚職が当たり前に行われ、人々は黙認状態である。私達がセブ島に行った時も、地元の住人たちは、もう冗談でもいうように、「パラワン島にはワニが居るから、シュノーケリングは行かない方がいいよ、あっセブ島にはもっと狂暴なワニがいるから、気をつけて」って。最初は「えっ?セブ島にもワニが居るの!?」って驚いたが、「アハハ、Politicianっていう種類のね」と返って来る。
下水や排水路を整備するための予算は、その工事を請け負った業者がそのままネコババ状態らしい。そしてその請負業者は地元の有力者、政治家と繋がりがある人物達だということである。
台風の通り道、地震の地盤上の島々。それなのになんの対策もとっていないようだ。
Facebookには台風の被害の様子が次々どあげられている。しかし未だにRedcrossが救助活動を行っているとか、他国が支援をしているというニュースは耳に入ってこない。
私達も支援したいが、この状態で送金することが安全であるのか?物資を送るっていっても無事に届くのであろうか?と躊躇している所である。というのも、送金したお金が届かないとか、送った荷物が届かないということが、ちょっと前のフィリピンでは、日本やアメリカと比べるとかなりの件数で起こっていたらしい。最近ではそのような被害もあまり聞かなくなってきたが、このような非常事態の時には、やはり目がくらんでしまう人がでてきてしまうのではないかと、申し訳ないが考えてしまう。
現在このSuper Typhoonは勢力を弱めることなく、ベトナムを襲撃しているとの事だ。大変だ。本当に想像を絶する被害の大きさだ。
幸い、私達がお世話になった、旦那くんの従妹の家族は無事らしいが、家がどのようになっているのかはまだ知らされていない。被害状況がわかって、送金がしっかりと出来る事が確認できたら、私達が出来る範囲で支援したいと思っている。
海、山、空、植物、自然が人間に与えてくれる物は本当に美しく、素晴らしいが、時には私達が太刀打ちのできない脅威と変わる。自分たちに出来る事が、人々の無事を祈ることしか出来ないのが虚しい。