あ~もぉ~!!!と天を見上げてしまった。
日本の不動産って超メンドクサイ!っていうか、必要な情報が容易に手に入らない!
私はアメリカの不動産については、まぁまぁ普通の人より知識がある方だと思う。住宅ローンの貸付の為の審査をする仕事をしていたし、旦那くんは現役で不動産業を営んでいる。さらに彼は住宅ローンや商業用ローンやビジネスの立ち上げ、買い取り等の仲介もやっているので、日常的にアメリカのローンの状況、金利の状況、不動産の動きについての情報の中にいるようなもんだ。
私達自身も不動産の売買は結構経験がある。っていうかなんていうか、まぁ手続き的には・・・
買いたい場合
買いたい物件を見つける。住宅ローンでその希望額が貸付できるか確認する。買いたい物件にオファーを出す。必要書類を提出する。審査が通るのを祈りながら待つ。ローンの中に手数料等も組み込まれているので、ローンの審査が通り次第最終書類に署名をし、不動産の名義変更が行われた時点で家の鍵をもらう。
売りたい場合。
不動産屋を通すか、個人で直接取引をするかは結構自由。役所に出す書類さえしっかりとしていれば、おおざっぱに言ってOK!
親の土地、家の権利書に自分の名前を加える事も、日本とくらべると比較的短時間でできる手続きだと思う。手続きは複雑ではないが、連名にしたことで、もれなくついてきちゃうメンドクサイことがあるので、それらを考慮する必要がある。
例えば土地、家のローンの返済が完了していて、土地、家にかかる負債がないこと(ローンが残っていたり、土地や家が担保になっていると、その負債も負う任務がでてきてしまう)、また連名にしたときにかわる税金、親の厚生年金や医療の補助の資格が変わる可能性などなど・・・
まだしっかりと調べたわけではないが、日本もアメリカも法的には似たようなもののようだが、手続きとそれに関わる費用が大分違うような気がする。
母が元気で判断力があるうちに出来る事をと思っていたが、不動産に関しては、簡単にはいかないようだ。名義を連名にするには生前譲与という形をとらなければならないということで、この手続きを司法書士にお願いすると、譲与税の他に、家の市場査定価値だったか、役所の査定価値だったか忘れたが、それの何パーセントかが手数料となるということだ。
そうか・・・そういえば母のマンションってどれくらいの価値があるんだろう?
アメリカだと、不動産の価格も(市場査定価格っていうのかなぁ?)売値もインターネットで調べる事ができる。なんなら過去に取引された時の値段も調べる事ができる。さらに役所が固定資産税の目的の為に査定する価格も、所在の役所のホームページから閲覧することができる。まぁローンを通しで買う場合、ローン会社(銀行等)の手続きの中でappraisal(物件の価値評価)を取らなければならないが、まぁまぁ売値とどっこいか、それよりも良い価格が出る事がほとんどである。
検索オタク(?)の私はさっそくインタネットサーチを始めたが、町役場のホームページをみても、役場の部署の説明、行事の紹介等がざっくりと出て来るだけで、知りたい情報はでてこない。Googleで検索しても、不動産の広告しかでてこない。
町の中にある不動産屋の窓に出ている、売り出し中古マンションのリストをみると、母のマンションの部屋も何件か売り出しにでていた。「えっ!?」と驚くほどの破格値!!買った時の半額以下である。
とりあえず、同じマンションの物件の売り出しのチラシが貼ってある不動産屋に行ってみた。
結論・・・収穫無し(苦笑)。わかった事は、日本では中古となると、大都市の一等地とか、人気のある土地以外では、まず価値が下がるということ(そうなの!?アメリカでは余程の事がないかぎり価値は保てるか、もしくわ上がる方が多いんだけど)、売値については不動産屋と契約を結んでから決めるそうだが、母の部屋はマンションの築は古いが海側の角地で8階ということなので、「買い手は早く見つかると思います。」ということだ。不動産屋だから、役場の評価価格もわかるのではないかと思ったが、それは役場でということであった。とりあえず名刺だけもらって退散!
仕方がない。売値は不動産屋の窓に出ている、中古マンションの値段を参考にするとして・・・固定資産税の評価額はいくらになんだろう?毎年役場から通知が来ているはずだが、どこにしまってある?っていうか?母はそういう書類を保管しているのか?ならば直接役場に行った方が早いと、また役場に向かった。(この時点で結構常連になってきてしまっている)。
アメリカでは不動産の評価価値や世帯主の情報はPublic Record なので、誰でも閲覧できるのだが、ありゃりゃ~日本では違うんだぁ。世帯主とはいえ、マンションは母名義なので、母じゃないと書類がだせない!?
母が入院している病院に戻り、母のマイナンバーカードをもってまた役場へ・・・
・・・20年?もっと前?に買った時の評価額はいくらだったんだろう?と思ってしまうくらい、不動産の価値は購入時の半額以下だ。もうどういうこっちゃ?の世界(苦笑)。
幸いにして、私も妹も母の不動産から利益を得るつもりも、遺産を貰うつもりもこれっぽっちもない。母が安心してゆっくりと生活できるだけで良いのである。まぁ強いて言えば、損失がでなければそれでよいだけである。
このようにざっくりとだが、母のマンションの売却について調べてみたが、物件自体にあまり価値も期待できないし、母が父の元に行った際には、3年以内に不動産を処分し、母の遺言のとおり、妹と私50%/50%としても、もしかしたら譲与税の非課税の枠に入っちゃうんじゃない?っていうくらいなので・・・んじゃ急ぐことはないわ!ということで、一先ずマンションの件はやらなきゃならなくなるまで保留することにした。