定年するという事について 

過去に数回に渡って、「定年目前または数年後に定年を迎える人へ」というタイトルで、気持ち、精神面(主に不安ー苦笑)の事について語らせてもらった。

数少ない日本人の友達は、みんな私より7歳以上年下である。聞かれてもいないのに、私は「もうね、心の準備をしていった方がいいよ、想像していない不安に陥るかもしれないから」と忠告をしている。

昨日も定年の話になって、私は気持ちが落ち着くまで2~3年かかったというような話をしていて、その2~3年の間には、不眠症になったり、夜中に突然心臓がバクバクしたりという事があったという話をしていたら、友達が「何が不安の元?なんで不安になるの?」と聞いてきた。

「ん?」

改めて考えてみた。そしてわかった、自分でよくわからない世界に対して不安があるのだ。生活費は計画をしっかりとしていれば、なんとかなると思っていたが、自分のお給料が振り込まれないというこは、よく考えると今までになかった。それは転職する間とかの短期間にお給料が振り込まれない時期はあったが、今回は働く事を辞めたのでお給料が振り込まれる事は絶対にない。こんなことは未だかつてなかったことだ。どうなる?わからんぞ?そういう経験したことなかったから・・・なんて考えていたら、将来がなんだか不安になってきた。お給料が振り込まれなくなるって、どうなっちゃうんだろう?

そうなのだ、日本で言う、年金をもらえる資格のある年齢の前に「仕事辞めま~す」宣言をしてしまったから、何も入ってこないのだ。もちろん自ら「仕事辞めま~す」の道を選んでしまったから、失業保険の対象にもならない。

そして更に「不安」の原因を考えてみた。う~ん、上手く言葉にできないけれど未知の世界への不安? 大袈裟に未知の世界っていったけど、ようするに明日いやこれから数分後に何が起こるかわからないって当たり前の事だし、今に始まった事でもないんだけど、じゃぁ何故?

そうか、「考える時間」ができちゃったからだ!

自分の人生をチョイと振り返ってみると、まぁ貧乏暇なし(笑)の生活だった。特に渡米してからは、兼業が多く、学生、仕事、主婦の3役をまぁまぁ普通にこなしていた。それが今は The「専業主婦」だ。

貧乏暇なしの時に、あんなに夢にまでみた時間に余裕のある生活・・・だったはず・・・だったのだが。毎日それなりに忙しく過ごしているが、時間に追われる生活ではないために「余計な事」を考える時間が頭の中に出来てしまっていたらしい。

いやいや、こういうことは想像していなかった。

私の場合、なんとなく「大丈夫」って落ち着いてきたのは、仕事を辞めてから2年チョイ後。それでも時々不眠症というものに襲われる。いつでもどこでも寝れるのが自慢だったのに、その私が不眠症!? 導眠剤もあまり効果がないくらい、とにかく眠りにつけないのだ。

しかしこの不眠症に最近解決策が見つかった。「落語」だ。

携帯をいじり始めると、目が覚めてしまうという悪循環が起きてしまうので、今まで携帯はベッドルームから離れた所に置いていた。しかしYouTubeで「眠りにつける・・・」というのがあるので、なんとなくイヤホンをつけて聞き始めた。しかし眠りにつけるはずらしい音楽は、どうも波長があわないようで、なんていうか逆に聞き苦しい感じになってしまう。雑学というのもあったので聞いてみたが、面白いので脳ミソがもっと聞きたがる。漫才やラジオのトークショウも聞いてみたが、これも面白いので、気がつくと聞き入ってしまい、結局眠りにはつけない。ちなみに羊も数えてみたが、これもダメであった。そこに出てきたのが「落語」である。

「落語」は色々な咄家さんが、同じネタを話す。なので話の内容は聞きそびれても、まぁオチも知っているし、脳ミソも聞き入ってしまう現象にならないようだ。でもなんで「落語」?

「お囃子」寄席の三味線や鉦、太鼓のあのお囃子。

私の脳ミソはあのお囃子を聞いたとたんに「寝るモード」のスイッチが入るようだ。落語の枕までは何となく覚えているが、本題の落語に入ったころには記憶がない(笑)。

途中で起きる事もあるが、とりあえずまた落語を聞いてみる。するといつの間にか眠りについている。

いくら寝ているとはいえ、音声が脳に入っているのだから、熟睡はできていないのだろうと思われるかもしれないが、翌朝の目覚めは良く、ぜんぜん疲れが残っていない。

まぁこれは人それぞれなのだろうが、もし不眠症に悩まされている人がいたら、お試しあれである。

何となく・・・というか、やっと落ち着いてきた「定年」The「専業主婦」、これが世間でいう「第二の人生」なのか、ちょっと時間がかかったが、上手に歩いていこうと思う。

投稿者: love4legkids

渡米なんて憧れの世界だと、なぜかずっと思っていた。でも来ちゃった!スーツケース1つで渡米した私は今や日本にいた年月を越しワンコと旦那君と、カナダとの国境とメキシコの国境を季節のおいしいどころ取りで生活している元気なオバチャンです。

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