ゴルフはなぜか色々な人がアドバイスをしてくれる。ありがたい事なんだが、私はこれが苦手である。
アドバイスをしてくれるという事は、見られているという事だ。そう思った瞬間から集中力がかけてしまい、「基本」を忘れてしまう。
私は打つ前に、頭の中で指差し点検を行うようにしている。「スタンス、ボールの位置、首と肩、背筋、ヘッドアップしない・・・リズム」これが「見られている・・・」という意識に占領されてしまい、忘れてしまう。そしてアドバイスされた事を直さなければという無意識の意識が働いてしまい、ゴルフが楽しめなくなってしまうのである。
もちろん自分自身の不意な行動で集中力が書けてしまう事もある。例えば、スタンスに入って・・・鼻水がタラ~リと出てしまった時とか、息が切れていて、スタンスに入ったのにまだ呼吸が整わない時とか。
私はまだ他の人と回ってゴルフを楽しむというレベルには達していないのもあるが、「英語」で会話していかなきゃならないというのもちょっとした壁である。日本だったら、「あ~テンプラしちゃったぁ」とか「結果オーライ~!」とか「お先にぃ」とか声かけあって、時には笑って、色々な会話も生まれてゴルフ以外の楽しみもあるけれど、アメリカ人とだと、こういうゴルフの流れというか、ノリの会話はできない。
旦那君の会話を聞いていても、日本人のゴルフの時の会話とかとは大分違うような気がする。
気のしれた仲間と行くのなら、もっと違ってくるのだろうけど、私の日本人の友達でゴルフをする人が一人しかいないし、ゴルフを一緒に行くといっても年に1度あるかないか位の頻度だ。そしていっしょにゴルフができだとしても、日本語で大きな声で会話をするにはちょっと気が引ける。
父はいつも「他のプレーヤーに迷惑をかけるなよ」と言っていた。そして「たくさん打ってしまうんだから、打ったら走ってボールまで行って、進行を遅らせないようにしなさい」とも言われてきた。さらに「ゴルフはマナーが大事なスポーツだからな」とも言われてきた。
下手くそだけれども、それなりに他のプレーヤーさん達に不快な思いや迷惑がかからないようにやっているつもりだ。そしてアドバイスしてくれる人の気持ちはありがたいし、そりゃそうだよアドバイスしたくなるよ、だって私下手くそなんだもん、とアドバイスしてくれる「理由」もわかっている。
でも出来るならば、ラウンドが終わってから、「ああいいう場面は、次はこうしたほうがいいよ」とか「アプローチの時にこうなっていたから、こうしてみたらいいよ」と言ってくれると本当は助かるのだが、ラウンドの最中だともう頭の中でパ二クッてしまうのである。そして・・・なによりアメリカのゴルフではラウンドが終わると、「じゃぁね!」ってそのまま解散だから、今日はどうだった、あぁだったという会話をする場はない。
更に私はアドバイスされたことを理解するのに時間がかかるのだ。これは私の頭脳(理解力)の問題なのだが、まずゴルフで使われている用語で言われるとそれを理解するのに「ん?」となる。さらに英語でのゴルフ用語。また「立っている方向が違う」といわれても、自分ではボールがグリーン方向に飛ぶようにたっている「つもり」なので、どうやって直したらいいのかわからないから、考えなきゃならない。
グリーン上でもそうだ、ここは右あがりで途中できりかわるから・・・って言われたって、じゃぁ何?どうしたらいいんだ?って考えなきゃならない。
言われなければ、とりあえず打って、結果をみて「あ~そうか、今こうだったからそっちに行っちゃったってわけか」と納得できる。でも打つ前に言われたり、自分の描けないキャパでいわれちゃうと、もう訳が分からなくなっちゃって、でもアドバイスしてくれた人の期待(しているかどうかはわからないが)に答えようとそっちに気が回ってしまう。
旦那君は気の毒だ。奥さんに上手くなってもらいたいから口を開いてしまう。その度にキッと睨まれて、「Shut up!」と言われてしまうのだから。でも彼は学ばない、つい・・・が出てしまう。その度に私の「Shut up!」を食らってしまう。
他の人には言えない「Shut up!」心の中で(Shut up!)そして口からは「アドバイスをありがとう!」(苦笑)