到着した。最終目的地 Lewiston Idaho. 実はこれからどうするのか全くわからない。ただ語学学校から迎えにきてくれている人が居るはずだ。R子ちゃんもT子ちゃんも私も取りあえず寮を希望していたので、ここから寮に行くのだろう。

どのようにその「迎えに来てくれた人」と出会ったのか全く覚えていないが、その人は語学学校のSecretaryのBarbaraさんだということがわかった。ブロンズのなんていうか・・・眼鏡をかけた前歯がちょっと出ているおばちゃんだ。マイクロバスみたいので迎えに来てくれていた。
Barbaraさんは有無も言わさずにいきなりK-martに向かった。んがっ!デカっ!なんて無駄な駐車場の広さ。
なんでこんなメガスーパーに来たんだ?今着いたばかりだ、何が何だかわからない。いや本当になんだ?なんだ?なんなんだ?
でもせっかく来たのだからゆっくりと見たい。
しかしBarbaraさんはニコニコしながら私達をある売り場にと導いていく。そしてどうやらシーツと枕と毛布を買えと言っているようだ。えっ?なんで?なんでシーツセットと枕と毛布をいきなり買わなきゃならないんだ?私は出来るだけお金を使わないようにしないとならない、もう予算キツキツできているからもう一円たりとも無駄遣いが出来ない。マジで必要なものなの?シーツセットと枕と毛布?

なんで買わなきゃいけないのか説明してくれたのかもしれないが、とにかく私達は今着いたばかりなのよ。英語わからないのよ。悔しいかな何で?と聞く事も出来ない英語力のなさ。とにかく「あ~それでいいわ!」と言われたような気がするシーツセットと枕と毛布を購入。もうどうやって購入したのかも全く覚えていないが、私達女子3人はスーツケースとKmartのでかい袋をかかえて寮に着いた。
なんとキャンパスには誰も居ない・・・寮も人の気配がない。するとLucyというアメリカ人が出てきた。彼女がここの寮のRA(Residence Assistant 寮長さんとでもいうのだろうか?)だからなんでも聞いたらいいとだけ言われてBabaraは帰ってしまった。

もうよくわからない。何が起こったのだ?3人は寮の3階の角の部屋に案内され、ここがあなたたちの部屋ね、といわれた。ウワウワウワァ~!!!なんと2段ベッド!わたしゃ26歳になって2段ベッドに寝るとは思わなかったぜ。部屋の作りはもうあまり覚えていないが、ここは大部屋なようだ。そしてベッドと机以外は何もない。たぶんタンス的なものはあったかもしれない。もうよく覚えていない(笑)
その後ドアの鍵をくれて、洗濯場、シャワー、TV室を案内してくれてLucyは・・・消えた。そう消えた・・・
とにかくみなさん私達が何もわからないということを知らない。英語が達者ではないことを知らない。そして私達に興味がない。
日本人だったらきっと色々と世話をやいて、色々教えてあげるだろう。RAであったらなおさら寮のルールとかも説明するだろう。日本人がしそうな事しか知らない私はもうアメリカ人の振る舞いに頭の中が「?」でいっぱいである。
そう、私は日本人の視点からしか物を見る事がまだ出来なかった。だって日本人だもん、日本しか知らないもん。今着いたばかりだもん。英語できないもん。
もう初日の事はそれくらいしか覚えていない。どうやって寝たのか、どうやって誰がどっちのベッドに寝るか決めたのかも覚えていない。だって30年以上前の事だ。
でも次の日の早朝、聞いたことのない音で目が覚めた!シュッシュッシュシャァァァ~
なんだ?なんだ?なんだ?そして臭い!臭いぞ!なんだ?なんだ?