私の父は正露丸の信者であった。そもそも正露丸は下痢、腹痛、歯痛等の薬。しかし父は少し具合が悪くなると「オォーイ、ちょっと正露丸あるかぁ?」と正露丸を服用して治してしまう、
海外で生活して初めて具合が悪くなった時にホストファミリーのグランマがこれを飲みなさいとくれたのが、毒々しいピンクの液体Pepto-Bismol。未だにこの味と舌ざわりにはなれないが、ドロッとしたメンソールのなんだか甘いのか粉っぽいのかわからない不思議な味で、これを飲んだら余計に具合が悪くなりそうだった。今では錠剤やChewableの物も出ていてかなり服用しやすくはなっている。でも未だに主流はピンクの液体。

スーツケース一つで渡米した私はなぜかオロナイン軟膏は持ってきていたが、正露丸は持って来ていなかった。私が最初に辿り着いた地はLAでもNYでもサンフランシスコでもシカゴでもないアイダホの北の人口3万人弱の小さな田舎街。日本の用品、食品はもちろん、アジア系の物を売っている店は一件もない。
今では帰国の旅に必要な薬を買って帰っている。日本人の体にはやはり日本の薬が効く。正露丸はMustの品だ。
ただ私がピンクのドロリとした液体が苦手だったのと同じに、正露丸にはあの独特な匂いがあり、うちの旦那君は苦手であった。
私はあの匂いが好きで、高校の時に正露丸を筆箱に入れていたことがあった。筆箱を開けたとたんに放ったあの独特な匂いにクラスメートは「ん?何?何?この匂い」とざわめき、匂いの元が私だとわかるとサっサッサーと机を遠ざけた。その時に正露丸の匂いが好きなのは私だけ?と気がついたくらい私は正露丸の匂いが好きでなんだかホッとリラックスできるのだ。
正露丸もPepto-Bismolと同様、今では飲みやすい糖衣錠が出ている。嬉しい事にあの匂いは変わらないが、服用しやすくなっているので旦那君でも飲めるようになった。ただ新薬ではなく生薬なので飲む量が少し多いのが旦那君に不信感んを与えているようだが。
この正露丸、もう絶対に私を裏切らない、ちょっとした下痢だったら100%止まる。キューっときたら正露丸である。(*くれぐれも私の体験です。症状が向上しない、もしくわ悪化するような場合は迷わず病院へ)
実は今朝も正露丸が大活躍した。日頃から内臓系、特に腸は丈夫でめったに腹痛、下痢は起こさない私が急に今までに経験したことのない腹痛を覚えた。取りあえずトイレには行ってみたが、下痢の腹痛ではないような・・・というより腹痛を起こすような下痢はしたことがなかった。コロナデルタ株がフワフワと舞っている中(まさか・・・)と思ったけど、熱はないし、咳もでないし、味覚もあるし、匂いもわかるし、喉も痛くない。
とりあえず、立っても座ってもいられない。(ん?病院行かなきゃダメなやつ?)と思うくらい、今までに経験したことのない感じ。話すのもやっと。でも昨日ニュースで地元の病院はコロナ感染者の受け入れがまた多くなり、出来ることなら病院には行かないようにという呼びかけがあた。なんで昨日の今日なのかねぇ?私の症状は・・・自宅でしばらく様子を見る組?だろうなぁと思っている家に嫌ぁな汗。ナニナニナニ!?
ベッドのレールを辿りながらバタンとベッドに入り、体をエビのようにして(う~ん、なんじゃ?どうした?)今日の午後ゴルフに行く予定だったし、朝は普通だった私がまさかそんなにと、まぁカジュアルに旦那君が部屋に来て、いやいやマジでゴルフ無理だわって言って、でやっと(あっ!正露丸!!)
話すのもなんだか無理なくらいにヘロヘロになってしまっていたが、旦那君に正露丸を4錠持って来てもらった。なんか水飲むのもヘロヘロだけど、正露丸様!頼むぞ!と・・・ 効いた!
えっなんだったの?原因わからないけど、正露丸効いた!ラッパのマーク正露丸!
